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エテリ・トゥトベリゼ「ユーリャは変わっていない」(後)ユーリャは、プルシェンコとは違う

トゥトベリゼ・コーチのインタビューの続きです。

前篇はこちら

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エテリ・トゥトベリゼ「ユーリャは、変わっていない」


http://fsrussia.ru/intervyu/493-eteri-tutberidze-yulya-takaya-kakaya-est.html
オリガ・エルモリナ

(続き)

(ユーリャにとってより大変なのは、オリンピックシーズンでしょうか、今でしょうか。)
いつも大変だった。でも状況は違う。オリンピックしシーズンはとても緊張していた。国別対抗戦の金メダル以外にも、ユーリャは初めてユーロの金メダリストになったし、オリンピック後もワールドで銀メダルを獲った。それに加えて、彼女の成長期もちょうどオリンピックの前の年とオリンピックの年に当たった。身長や体重が変化して、自分の身体のコントロールを覚える必要があった。成長期には、自分を取り巻く世界がスケートリンクよりも広くなり、多くの深刻な問題について考え始める。自分が何がしたいのか、今していることは好きなことなのか。まったく自然で普通のこと。でも、オリンピックが近づいてきていたから、結果を出すために私たちは、ユーリャに「耐えて練習しなさい」とはっきりとした課題を出した。そういったプロセスを意図的に止めて、ユーリャがそんな考えをしないよう気を逸らすために。ユーリャはただ耐えて、時計を巻き戻して、練習することが必要だった。

こんなことはすべて過ぎたことで、今、ユーリャが自分で今後どうするか決めなくてはいけない瞬間が訪れた。フィギュアスケートを滑るのが好きかどうか、自分を解体し、理解する必要がある。練習は、ルーチンワークだから。このルーチンワークの頂点が、大会になる。もし大会に出ても歓びを感じられず、苦悩に変わってしまうのなら、スケーターは少しずつ薄れていき、違う分野で自分を探し始める。だから、続けたいという希望はスケーター自身から出てこなくてはいけない。もしユーリャがこの苦役から歓びを得ることを覚えれば、私たちは長きにわたる金メダリストを得ることになる。リプニツカヤには、まだ実現されていない巨大なポテンシャルがある。そして、私は、コーチとして、彼女がスケートを続けることを強く望んでいる。

(彼女はオリンピックのあと、変わりましたか?)

まったく。ユーリャは変わっていない。もしかすると、彼女はこうであると皆が思いたいのとは違うかもしれない。その意味で、彼女に対する批判はまったく理解できないし、受け入れられない。そう、彼女はちょっと閉鎖的で、いつも笑っているわけじゃないし、みんなに心を開いているわけでもない。でも、みんながみんな、グレイシー・ゴールドみたいに、32本の歯をみせて微笑まなくちゃいけないわけじゃない。彼女がそうであることは、素晴らしいこと。でもユーリャは違う。しょっぱいがのが好きな人もいれば、甘いのが好きな人もいる。なぜみんな同じようでなければならないの?まだユーリャには、若い子らしい、最大限を求める考え方がある。ユーリャには中間色は存在してなくて、白か黒かだけ。でもそのうちなじむだろうし、成長して、社会に適応して、皆に対して微笑むことを覚えるでしょう。彼女にとって不快に人にさえ。

(ユーリャ自身は、中国杯よりひどいことはないと言っていましたから、フランスでは演技が楽になるとお考えですか?)
本当にそうなることを期待してる。でもこの大会がどうなろうと、リプニツカヤをスケーターとして残しておきたいのなら、批判はせず、支えなくちゃいけない。彼女には難しいシーズンが待っている。もしかすると、ひどい演技や滑りがあるかもしれない。でも、それを経験して、そういった試練は死ぬほどではないということを理解しなくちゃいけない。

(今シーズンを休むことは考えませんでしたか?)
ユーリャが滑り続けたいなら、それは問題の解決にはならない。オリンピックしーずんの後はみんな疲れていることはわかっているし、心を入れ替えて休まなくちゃいけないのもわかってる。しかし、家に座り込んでしまうと、このあとどうなるのか予測できなくなる。時は止まってくれないし、他のスケーターは練習し大会に出場する。引退して戻ってきたスケーターを1人でもいいから言ってみなさい。

(プルシェンコ)
彼だって、以前のように復帰してきたわけじゃない。いろいろな理由があって、常に練習をする機会を持てなかったから、技術的には少し弱まっている。身体に強制しなくちゃいけなくなって、そのせいで怪我も起きている。でも、プルシェンコには復帰したいというものすごい意欲と、フィギュアスケートへの愛情がある。最初の復帰までにはもうプルシェンコの肩の後ろには2つのオリンピックがあった。ロシアの男子チームで彼に立ち向かえるのはいなかった。

ユーリャの状況は違う。彼女にはそんな経験もなく、女子の代表をめぐる競争はとても厳しくなっている。そのために、今、ユーリャはリンクに出て大会に出場しなくちゃいけない。ユーリャはとても野心的で、負けるのは好きではない。食事中に食欲がでてくることを望んでいる。誰に勝たなくちゃいけないのか、具体的な目標が出てきてくれば、スケーターとしての怒りや練習へのモチベーションが戻るだろう。それがすべて揃うと思うけど、今のところユーリャは支える必要がある。今、これまでにないくらい、ユーリャはそれを必要としている。

(終)

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エテリ・トゥトベリゼ「ユーリャは変わっていない」(前)ジャッジに背を向けてたと言ったら、ユーリャは覚えていなかった

リプニツカヤのコーチであるエテリ・トゥトベリゼのインタビューが、ロシアスケート連盟のサイトに掲載されていましたので、紹介します。ちょっと長いので2分割。急いだのでかなり粗いですが。

いろいろと話をしていますが、ユーリャを守ろうという意識がすごく強くでてる感じですね。表彰式まで一緒についていてあげてください…。

あと、コストナーが滑るのを止めたと言ってますが、勘違いかな?

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エテリ・トゥトベリゼ「ユーリャは、変わっていない」


http://fsrussia.ru/intervyu/493-eteri-tutberidze-yulya-takaya-kakaya-est.html
オリガ・エルモリナ


オリンピックで成功をおさめたスケーターはみな、その後肉体的にも精神的にも無気力になるというところに大きな問題がある。ユーリャもこの意味で例外ではない。シーズン中ずっと文字通り擦り切れるまで滑り、オリンピック代表に選ばれるために大会に次ぐ大会。その後、オリンピックではメダルをかけて戦って。しかもホームだったし、負担はとても大きく、ストレスも半端ないものだった。この道を新たに通り抜けることを自分に課すことのできないスケーターもいる。

キャリアをすぐに終えてしまうスケーターがいるのも偶然じゃない。オクサナ・バイユル、タラ・リピンスキー、サラ・ヒューズ…才能ある女子でも、滑り続けることができなかった。

休みをとる人たちもいる。しかも、すべて経験して、どんなことにでも対応できるように思われる経験あるスケーターでもそうだ。浅田真央は、ソチで見せたような結果を求めてオリンピックに出場したわけではないが、少なくとも今シーズンは休んでいる。カロリーナ・コストナーは滑るのを終えた。メリル・デイヴィス/チャーリー・ホワイト組、テッサ・ヴァーチュー/スコット・モイア組というアイスダンス2組もタイム・アウトを取った。

出場を続けているスケーターでも、事実上シーズンを始めてなかったり、耐えてきた負担の結果と見られる怪我の治療をしていたり、最初の大会で最高の状態ではない演技をしている。オリンピック2つの金メダリストであるタチヤナ・ヴォロソジャル/マクシム・トランコフ組も、手術のため計画を見なおさざるを得なくなった。アデリナ・ソトニコワやドミトリー・ソロヴィヨフも、怪我という似た経緯がある。羽生結弦も、見慣れたような状態では今のところない。でも、羽生は対処してくれると確信しているけれど。

例外として挙げられるのは、まあ、ロシアのエレナ・イリイヌィフ/ルスラン・ジガンシン組、ヴィクトリヤ・シニツィナ/ニキータ・カツァラポフ組と、スペインのハヴィエル・フェルナンデスぐらいか。でもダンス組はシーズン間に解散して新しい快楽を捕まえたようだけど。ハヴィはオリンピックで4位となって、自己実現はかなわなかった。続けるモチベーションがあるから、充電したままでいられる。

結局、精神的な負担にはほぼ誰も対処できていない。オリンピックで自分を完全にぶちまけてしまったから。技術的なレベルを上げるとか、機能的なコンディションを元に戻すとか、ジャンプをさせるとか、そういうところに問題があるのではない。問題は、いかに頭を働かせるかというところにある。まず最初に頭が働いて、身体に指示を出す。何をすべきか、どうすべきか、どういった連続性ですべきか。頭が空だと、問題は避けられない。


(その関係で、リプニツカヤの上海での演技をどう評価していますか?)
上海で、ユーリャにとって重要だったのは、大会に出るということ。私たちコーチ・チーム全体がユーリャに与えたのが、まさにこの課題だった。ただ大会に出場して、それ以上のことは考えない。この意味では、アレクサンドル・ゲオルギエヴィチ・ゴルシコフ・スケート連盟理事長も、ヴィターリイ・レオンチエヴィチ・ムトコ・スポーツ大臣とユーリイ・ドミトリエヴィチ・ナゴルヌィフ・スポーツ副大臣も私たちを支持してくれてえいた。ユーリャのシーズンへの準備状況について、ムトコ大臣は私にダイレクトに尋ねてきた。精神的には準備ができていないと正直に答えた。それに対して、出場はすべきである、負けたとしても、滑ることだとムトコ大臣は答えてくれた。そのとおりにしている。

私もユーリャも、上海での演技が最高のものからはほど遠いものになりうるとよく理解していた。もしかすると、オリンピック金メダリストは目をつぶってリンクに入っても判で押したようにプログラムを演じるはずだと思っている人も多いかもしれないけど、私たちは表彰台についても考えていなかった。そんなはずもなくて、できなかった。練習中でも挫折があったから。ジャンプで転倒するとかそういうことではなくて。3日間滑って、その後3日間リンクに入ることもできなくなるといったような挫折。1週間練習をして、1週間いろいろな理由があって練習できないとか。痛みがあったり、精神的な疲れが押し寄せたりして。

グランプリの最初の大会はどうなるのか、あまり想像できなかった。ユーリャはこんな負担に対処できるのか、必要なときに集中して自分に打ち勝つことができるのか。でも、課題は200%遂行してくれた。ショートは集中してすべてをやりきった。フリーはその前から足りないとわかっていた。ユーリャはショートで自分をすべて出しきって、それ以上には彼女はもう残っていなかった。頭に何もなかった。リプニツカヤはまったく空っぽでリンクに入ったの。プログラムを忘れてしまうほどにね。戻ってきて1週間たってから、フリーを終えるときにジャッジに背を向けてたって彼女に言ってみた。ユーリャはそれを覚えてもいなかったの。

そんな感じで、ユーリャがどんな状態だったか想像できるでしょう。表彰式を欠席したことも、耐えてきたストレスの続きだった。


(表彰式を欠席したのは始めてですか?)
いえ、ユーリャがこんな風になったのは3回目。最初は、スケートを始めたばかりの頃、ロシアカップ・ファイナルでショートでトップに立っていたのに結果として3位になって、がっかりして表彰式を欠席してしまった。2年前、グランプリ中国杯でひどい滑りをした後また表彰式のことを忘れてしまっていた。そのときは奇跡的にタクシーで行って間に合ったんだけど。ユーリャは車の中で着替えていた。でも、神は3を好むとも言う。今後こんなことがないように望む。

続く

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ユリヤ・リプニツカヤ:「次の滑りがどんなふうになろうと、上海のものよりは良くなる」(後):SP、五輪後の状況、羽生について

先日のリプニツカヤのインタビューの続きです。

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ユリヤ・リプニツカヤ:「次の滑りがどんなふうになろうと、上海のものよりは良くなる」


http://fsrussia.ru/intervyu/451-yuliya-lipnitskaya-kakim-by-ni-byl-sleduyushchij-prokat-on-budet-luchshe-togo-chto-v-shankhae.html
タチヤナ・フレイド


続き

(ポジティブな感情が音楽と結びついているショートについてもうかがいたいです。)

そう、音楽それ自身がまるで私を運んでくれるみたい。結構速い曲。プログラムを振りつけてたとき、最初のうちは、ステップが始まるとリズムに合わせるのがとても大変で。エッジを巧みに使ってステップを踏んで、しかも音楽から遅れたらプロの見栄えが悪くなるから駄目だし。最初は大変だった。この大会でも、ステップシーケンスでは慣れてないせいでちょっとだけ慌てちゃった。でも大会で滑り慣れていって、練習も全部できるようにする。もっともっと自信を持てるようにする。

音楽は本当にとても輝いてる。ピアノ、大好き。このメロディを聴いてすぐに大好きになった。このプロはとても気に入ってる。

(自分でこの曲をピアノで弾きたくなりませんか?)
そんな音楽の才能ないから。歌うなんて全然できないの。大惨事になる。楽器を弾きたいという意欲は今まで一度も起こったことがない。子供のころピアノを試したことはあるけど、その先の「おばあちゃんのゆかいなガチョウが2羽」までは行かなかった。

(実際はどんな人なんですか?ロマンティック?)

ある程度、ロマンティックだと思う。

(しかし、近づきがたく、とても厳しいと考える人もいるようですが、そうではないのでしょうか?)
私の中にはなんでもある。ただ、オリンピックシーズンのあと、あまりにも多くのことが押し寄せてきて。自由なんて全然ない。何をしゃべっても、みんな深刻に受け止められて、必要なところとそうでないところ、すべてが部分ごとに少しずつ運びだされて、活発な議論になる。どんな写真でも、小さなボタンにいたるまで拡大鏡で見られてしまう。どこで、誰が、なんで、誰と…。何をしても、すべてが正しくなく受け止められて、後でまた言い訳をしなくちゃいけなくなる。こんなの人生じゃない、ストレスの嵐!

(そういった展開は予想していませんでしたか?)

予想してなかったとかいうよりも、私は今でも起こっていることからのショックの中にいる。隠そうとしても、私の行動や言葉はすべて粉々にされて、議論になる。私が新しい流行を示唆しはじめたとか、あと何かもっと…。言うまでもなくこんなことはみんな全然慣れてないこと。でもそれが私にとってどんな感じか想像できるでしょ?だって、動作の一つ一つ、言葉の一つ一つ、行動の一つ一つをコントロールしなくちゃいけないんだよ。

みんなが私のクリーンなスケーティング、いつも見せてきたようなのを期待してるのはわかってる。単なるプログラムじゃなくて、名作が期待されている。でも毎回ちゃんと的を射るのは不可能でしょう。もちろん、必要なレベルから外れることなんて私にはできない。それが私の仕事だし、仕事をきちんとできるよう努力する。でも、それでも不可能なことを要求することはできない。私もみんなと同じ人間なんだから。自分に期待されていることができるよう練習し努力する。でも、みんなの希望やファンタジーを実現することはできないの。毎回自分の能力を超えて跳び上がることなんてうまくいかない。

(シーズンに入るのがとても大変だったと言いましたね、何が原因だんたのでしょうか?)
だいたい3週間の休暇をとった。でも、この休暇の間、マッサージや、いろんなスパ・メニューをやり通して、コンディションや筋肉をすべて落としてしまった。常に負荷がかかっていたから、すべてを脱ぎ捨てる必要があったことは理解して欲しい。結局、身体的には脱ぎ捨てることができたけど、頭は休まらなかった。もっと疲れさえした。だって、一つは、難しいシーズンがこの先にあったし。もう一つは、すべてまたゼロから始めなくちゃいけないから。しかも、ゼロから始めるだけじゃなく、同じレベルまで戻って、さらに上まで上がらなくちゃいけない。みんなは復帰だけじゃなく、改善を望んでいるのだから。そんなことを考えてたらとても緊張してしまって。全部また新たに始める準備はできたかのようだったんだけど、靴の問題や怪我の問題とかで精神的に力を奪われて、それでもっと疲れてしまったの。

(そんな状況から抜け出るために誰かに相談しましたか?)
コーチや、ママや、親戚と相談した。でも今は状況を分析したら、おリンピックの金メダリストはみんな問題を抱えてることがわかった。あんな緊張したシーズンの後、自分を取り戻すのは大変なんだと。みんな、よくわかる。ターニャ・ヴォロソジャルとマクシムは怪我。アデリナも怪我をした。結弦は…今、本当にかわいそうで。心配した。悪夢!

(ウォームアップでの男子の衝突は見ましたか?)

いえ、次の日に教えられたの。聞いてただもうショックで。座ったまま、どうやったらそんなことが起こりえるのか、理解できないでいた。その後、映像を見て…。あんなことがあったのにリンクに入って、何かをしようと努力するなんて、2人ともヒーロー…。

(ブライアン・オーサー・コーチは記者会見で、結弦自身がとても滑りたがったと言っていました。)
ええ、彼には強い意志がある。

(でも、何がそんなに大変だったのでしょう?もしかすると、練習がつまらなくなったとか、飽き飽きしたとか?)
今、練習は2つのグループになってる。4回の氷上練習に加えて陸上練習。コーチはみんなを追いかけなくちゃいけなくなったけど、大きな負担になってる。スケーターはそれぞれに注意をする必要があるけど、みんながそれぞれ望んでるような注意を割くようにはいかない。ジュニアたちが突然強く現れて、シニアもまだ全部がうまく言っているわけじゃない。毎日練習がある。そのことで、大会に向けた練習が進むというのもあるかもしれないけど、みんながそれに耐えられるわけじゃない。すべてが嫌になってやめたくなることもある。でも、人生でフィギュアスケート以外にできることは実際にないんだから、捨てることだってダメ。

(でもそんな思いがあったんですか?)
何度も。シーズン初めにはいろんな問題が出てきて!靴は3足も変えたし。新しいシーズンだからと言って、靴もブレードも新しくなくちゃって。結局、あんまりいいアイディアじゃなかったみたい。足が剥けちゃって、骨も圧迫されて。肉が見えるくらいまで。最初の日でだけでこすれてまめができた。滑って、滑って、滑っていたら突然なんか足にかゆみを感じて。靴を脱いだら、そこに傷が開いちゃってた。大きなのが。その後、その傷が大きく腫れてしまって、他のできものともくっついちゃって。最近また足が痛み出したんだけど、しこりができてしまって、そのせいで足に血が回らないって言われた。それでそのしこりを散らすために注射をしなくちゃいけなくなった。みんなこの傷のせい。また時間を失っちゃった。

つまり、問題がとても多かったということ。新しい靴でなんとかなったのは、ここ1ヶ月以内。11年間同じモデルで滑ってたけど、この期間はいつも問題があって。2日目に靴が壊れて修理しなくちゃならなくなったり、靴がしっかり支えるようきつく靴紐を縛らなくちゃいけなかったり。

それで今は新しいのに移った。私にとってはスリッパみたいでまだ慣れない。練習に出た最初の日は、何を履いて滑ってるのか全然わからなかった。おかげさまで、なんとか慣れたけど。それでも、フリップトウやルッツトウの3回転3回転はこの靴ではうまく感じない。私には柔らかすぎて。例えば、スケーティングから大きくスピードを上げてジャンプをするのがまだ怖い。新しい靴での最初の日、2回転ジャンプで足を捻って。慣れなくて。だいたいいつも何か問題が出てきて、調子が狂っちゃう。

(何が言えるでしょうか、頑張ってください。)
あと何をすべき?中国ではなんとか出場して滑りきって、2位に上ることもできた。でも、みんな少しずつ収まってほしい。ファイナルに出られるよう努力する。

(終)


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ユリヤ・リプニツカヤ「次の滑りがどんなふうになろうと、上海よりは良くなる」(前)表彰式欠席の経緯、フリーについて

リプニツカヤの長めのインタビューがロシア・スケート連盟のサイトに掲載されていましたので紹介します。長いので分割、後半はまたのちほど。

前半では、表彰式を欠席した理由や、フリープログラムを選んだ経緯について話しています。後半ではショートのことや、羽生とハン・ヤンの激突のことにも言及しています。しょうしょうお待ちください。

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ユリヤ・リプニツカヤ:「次の滑りがどんなふうになろうと、上海よりは良くなる」


http://fsrussia.ru/intervyu/451-yuliya-lipnitskaya-kakim-by-ni-byl-sleduyushchij-prokat-on-budet-luchshe-togo-chto-v-shankhae.html
タチヤナ・フレイド

(ユーリャ、どうして表彰式を欠席することになったのか説明してもらえますか?)
フリーのひどい滑りでとてもひどくがっかりして。あと、とても疲れたからなにも考えてなかった。他のスケーターの演技さえも見ないことにした。そんな気分じゃなかったから。どこかで表彰式のこともちらついたけど、もう夕方だし、まだ男子とペアの演技もあるから、なぜか表彰式は次の日だと決めつけちゃったの。ホテルに行って、お風呂に入って、化粧を落として、シーツにくるまって。それで、夜の11時頃に急に組織委員会から電話があったの。

電話ではこう訊いてきたのが聞こえた。「2位になったロシア連邦の代表の方ですか?」「はい」と答えたら、「今、女子の表彰式が行われてますが、どちらにいらっしゃるのですか?」と言われて、「ホテル」って答えた。受話器は沈黙して、それから通話の終了の音。

私がどんな体験をしたか、想像できる?どうすれば良かったの?髪の毛は濡れてるし、化粧も落としてる。衣装はクローゼットでハンガーに掛かってる。リンクまでは15分くらいかかる。しかもそれはタクシーが取れた時の話で、タクシーはまだ捕まえてない。

服を着て、下のホールに走って、タクシーを捕まえて、もう行こうかという時。そこでまた電話があって、間に合いません、もうすべて終わりましたと。もうショックで!どうしてこんなんなっちゃったんだろう?本当にがっかり!スケジュールを見てなくて表彰式のことを忘れてたなんて。正確には、言ったけど、思いはしたんだけど、こんなスケジュールがいっぱいだから明日なんだろうって決めつけちゃったんだけど。でも遅すぎた。

(まあ、表彰式を待つ時間が長すぎましたね。)

これ以上言うことはもうないの。こんなことは誰にだって起こりうるし。でも、その後がこれ以上深刻にはなりえないってくらいで。もちろん、みんなが思っているような、意図的に表彰式に出なかったってわけじゃない。もし私から謝罪を待っているのであれば、みんなに謝ります。でも、全く意図的にこうなったわけじゃないってもう一度言いたい。私たちみんな人間なんだから。

(世界の終りではないですし。)
本当にそのとおり。でも朝早くから脅かされはじめて…。国際的スキャンダルだとか、報奨金全部没収されるとか、奨励金3ヶ月分がもらえなくなるとか…。もちろん、まだ最終的な決定ではないけど、それでも気持ちは良くない。

(フリーでひどくがっかりしたと言われましたね。何が原因か分析はしましたか?燃え尽きたとか。)

練習はすばらしかった。文字通り全部のジャンプがプラスで。すべてが落ち着いてた。でもウォームアップではジャンプが1つも合わなくて。自分の出番までに、何がうまくないのか理解しようとはした。でも、結果として、それがわからなかっただけじゃなくて、状況をもっと悪くしてしまって、ひどくイライラし始めて。足が震えていたわけじゃない、慣れてるとおりに全部やったかのようなんだけど、結果はなんか違っちゃって。動きが1つも合わなかった。3回もつまづいた。終わりの方でステップシーケンスも忘れちゃって。その後は、戦えないどこじゃなくて、ただ集中することもできなかった。ジャンプに入っても、でもあまりにもいつもと違うものだから、シングルジャンプを跳ぶのも恐かった。なんか怖くって。

(そんな状況はあなたには珍しいですね、いつも安定しているところが人と違っていたのに。)
そういうことなの。自分でもなんでかわからない。

(でも、「ロミオとジュリエット」の音楽で振り付けられた新しいプログラムについて質問したいと思います。なぜこの作品を選んだのでしょうか?)

ヒロインと名前も同じだし、年も一緒。もちろん、今は私のほうがジュリエットよりちょっと上だけど、でもそれでもそんなに大きくなってないし、この女の子のイメージを落ち着いて伝えられると思う。

前に「ロミオとジュリエット」でプログラムを創ったときは、テーマがなく、音楽と私のスケーティングだけという出来だった。今回は、私の滑りの中でより柔らかで成熟したイメージに。でも、中国では言うまでもなくそれは見せられなかった。フリーではまったく何も上手くいかなかった。ジャンプができないせいでステップもどっか行っちゃったし。イメージももちろん作れなかった。その代わり、次の滑りがどんなふうになろうと、上海のよりは良くなるから。

(疑う余地もありませんね。)

ほら、こんなでも何かのプラスになる。次のフランス大会では、今回見せられなかったもの、感じていることを伝えられるよう努力したい。

(フリーの曲を長いこと選んでいまいたね。ファンに助けを得ようとまでしていました。何が問題だったのですか?)

最初のフリーの振付がされて、あたかもうまくいきそうだった。でもその後、細かいところまで入って行ったら、全然私のものじゃないってわかった。音楽を聞くことさえもできなくて、音楽を消すよう頼んだくらい。メロディがノンストップでかかり続ける振付作業のときのことだけど。

「シンドラーのリスト」は、振付の作業をしているときどんどん好きになっていったのに、その曲はまったく逆だった。結局、その曲では滑りたくないって認めちゃった。1週間後に同じ曲の新しいバージョンを持ってくると言われたけど、もちろん呆然としちゃって。どこをどう持ってくるの?それでファンに訊くことにしたの。

(たくさんの提案があったでしょう?)

とってもたくさん。何よりも多かったのは日本とか中国の音楽。アニメ「ムーラン」の曲でプロを振り付けようと決めて。私はとても気に入ったの。でも、実施に滑ってみると、これはひどい、すぐにプロを変えないと、まったくプロになってないって皆が言って。つまり、誰にも好きになってもらえなかった。それで、もう時間があまり残ってなかったから、何か急いで振り付けなくちゃいけなくなって、それで「ロミオとジュリエット」に戻ったってわけ。これにはみんな賛成。あとは録音を見つけてうまくそれを編集するだけだった。

(「ムーラン」の実験がうまくいかなかったのは残念ですね。)

私も。とっても面白い隠し球があったから。腕に絵を書いて、プログラムの最後で髪を解くの。女の子が軍隊から戻って、髪を解くところ。まあ、いろんなアイディアを考えてた。

(それなら、そんなアイディアをエキシで実現させる価値があるかもしれませんね?)
女の子が着替えて髪を解いてカツラを被るエキシはもうある。もう隠し球じゃなくなっちゃった。まあ、また何か考える。

続く

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ユリヤ・リプニツカヤ:「何が起きたのか自分でもわからない」 & 表彰式を欠席した理由

2014GPS中国杯、フリーの調子は良くなかったですが、ショートでのリードを守って2位となったリプニツカヤの短いインタが出ています。表彰式も欠席しましたが、単純な理由だったようです。怪我って話はどこに?

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ユリヤ・リプニツカヤ:「何が起きたのか自分でもわからない」


http://fsrussia.ru/news/446-yuliya-lipnitskaya-sama-ne-ponyala-chto-sluchilos.html
タチヤナ・フレイド

正直言うと、今日何が起こったのか自分でもわからない。何も起こらなかったけど、何もうまく行かなかった。私の人生で最悪の滑り。

(エキシは)ボーカル入りの曲での新しいエキシナンバー。こんなスタイルで今まで滑ったことない。コスチュームも全然普通じゃない感じ。でも、自分で見てみて。

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