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フィギュアスケートはじめました。と出版社様へのお願い(プルシェンコ自伝)

佐倉美穂さんの書かれた、「フィギュアスケートはじめました。」を買って読んでみました。

  

 こんなに簡単にフィギュアスケートの世界に飛び込めるとは、想像もしてませんでした。本当にハードルの低い世界だったのですわ。フィギュアスケートがヨガより安くお手軽に始められるとお思いの方は少ないでしょう。
 あの、「自分がやっていいんだ」と気づいた時の閃き、ショックは、大げさだけれども昔からあった布石がやっと繋がったような、ヘレン・ケラーが「ウォーター!」と叫んだ時のような衝撃、目覚めだったのです。
(表紙見返しより)


私のフィギュアスケート文庫に新しい仲間が!
フィギュアスケート本

佐倉さんはサイエンス・ライターの方ですが、30も半ばにしてフィギュアスケートを始められ、すっかりはまってしまった経緯を書かれています。職業がサイエンス・ライターということで、エッジの接触角度による遠心力の働き方や氷の表面が何故滑るのかといった話があるかと思いきや、さにあらず、もともと観るのは好きだったけどやりはじめるのは意外と簡単だったという経緯をエッセイ風に書かれています(読む前はどんなんだろうと思ってたけど正直ホッとした…(汗))。

目次はこんな感じ。

はじめに
はじめちゃった理由 ~遠い世界のスポーツじゃない!
スケート初心者お基本 ~服装、滑り方、そして転び方
いざスケート教室へ ~デビューから華麗な技の習得まで
バッジテストに挑む ~猛特訓が生んだ涙と感動
マスターズとスケートを愛する人 ~奥深い世界をレポート
ゆかいなスケート仲間 ~もっとフィギュアが楽しくなる本音トーク
漫画 オ・ト・ナのスケート日記
フィギュアスケート観戦のツボ ~はじめてわかった「ここが面白い!」
あとがき

8割くらいはスケートを習い始め、練習を重ねていく過程が書かれています。最初のスケートを習いに行くまでの不安や葛藤、なかなか上達しないけど着実に進歩するのがわかるという楽しさ、思わずうんうんと頷きながら読んでしまいました。

そういった心情的な部分は、私のようなスケートを自分で滑る人にとって「あるある」と楽しく読めるのですが、恐らくこの本の一番の強みは、これからスケートを始める人・初心者向けの技術的な点が細かく書かれていることだと思います。

技術的なこと、といっても、「スピンの軸の取り方は~」「アクセルジャンプに入るときの腰の位置は~」「回転不足はこういう風に見る!」といった「技術」ではなくて、「フィギュアスケートを習い始めたときに知っていればあんなに不安にならなかったのに!」というようなことです。

例えば、
・スケート教室に大人はいるんだろうか(子供ばっかの中にはちょっと入りたくない…)

・どんな服装で行けばいいのか(寒いだろうと思って厚着してったらすぐに体が温まって汗まみれに)

・スケート靴の履き方(あんまりきつくしたら痛いよね?)

などなど。もちろん、数回レッスンを受ければすぐに分かることなんですけど、最初は全てが不安だったなあと遠い目で思い出しましたねえ。

私は、実は最初はホッケーをするつもりだったんです。知り合いにホッケーチームに入らないかと誘われ、練習を見に行くときに全く滑れないのは恥ずかしいから嫌だなと思って、フィギュアスケートを習っているという別な友人にお願いして教えてもらいに行ったらフィギュアスケートにはまってしまったんですよね。

その友人から独り立ちしてレッスンを受け始めるときは、そんな不安なきもちがあったなあと思いだしました。

一番共感したのは、「日常を侵食するフィギュアスケート」。このブログの怒涛の投稿を見ていればわかるように毎日結構な時間をフィギュアスケートの映像を見たり記事の翻訳をしたりして過ごしています。趣味だから全く苦ではありませんが。

あと、大会前は会社の誰もいないトイレの鏡の前でポーズをとったり、ループジャンプを跳んでみたり。一度ジャンプを降りてチェックを決めたところでガラッと扉が開いて人に見られたなんてことも・・・(恥汗)

観る派としては最後の「観戦のツボ」でプルシェンコやリーザ、社長なんかが取りあげられてたのが嬉しいですね。羽生のカウンター3Aがどれだけスゴイか、カートの傘持2Aとか、思わずYoutubeでまた動画を見てしまいました。あと、安藤のレクイエムについては私もほぼ同意見だったので、思っていたところを言葉にしてもらったなあと。

基本的には、

・フィギュアスケート観るのは好きで、自分で滑るのにも興味はあるんだけどなかなか足が進まなくて…
・ゴールデンのテレビで真央ちゃんが出るときはフィギュアスケート見るけど普段はそんなに…でもジャンプの種類くらい見分けたい

くらいの方にお薦めです(ジャンプの見分け方はないですが)。

フィギュアスケートが完全に生活の一部です!的な方だと、ちょっと物足りないかも。「観戦のツボ」も、スケオタには常識的なところが多いです(でも、挿絵が素敵)。

自分で滑る人には、「あるある~」と思うところが多くて楽しいのですが、バッジテスト挑戦のところは、大げさに書かれているのかもしれませんが正直「本の企画じゃなくてもっと練習して受けてくれ!」と言いたくなりました。

いずれにせよ、著者のスケート愛がにじみ出ていて、楽しく読むことができました。スケート本は数多くあれど、完全に観戦のための本や、逆に滑る技術に特化した本が多い中、こういったスケートの世界に導入する本というのはなかったと思います。そういった意味で、この本はお薦めです。

次はぜひ、プルシェンコの自伝本を出版してください出版社様。





テーマ: フィギュアスケート | ジャンル: スポーツ

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