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ロシア記事:ロシアのスケーターは進化しているが、フロアを支配するのは違う者だ(前)羽生・フェルナンデス

引き続き、GPFに関するロシア記事のご紹介。サンクト・ペテルブルク・フィギュアスケート・アカデミーのコーチ兼振付師であるワレンチン・モロトフのコメントです。

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ロシア記事:ロシアのスケーターは進化しているが、フロアを支配するのは違う者だ


http://rsport.ru/blog_simonenko/20141218/795604655.html
ワレンチン・モロトフ

グランプリファイナルの男子シングルは、予想し得ない結果となった。あんなグランプリシリーズでの失敗から羽生結弦は「復活」し、以前のオリンピック・レベルにまで戻ってくるなんて期待していた人は少なかろう。しかも、彼1人で日本男子シングルの評判を維持しなくてはならなくなったなんて。日本の町田樹と無良崇人が、大差でメダル争いから降りてしまったのだから。

羽生がショパンの音楽に乗せて見せたショートプログラムのような成熟を見れるとは思っていなかった。彼が伝統的なクラシックを現代的なアレンジとリズムにしないで滑っていたのは思い出せない。このプログラムではピアノだけが響き、それが素晴らしかった。結弦はこの音楽の中に溶け込み、感情のあらゆる波、あらゆる起伏を滑りこなしている。技術面において、プログラムはとても賢く作られている。4Tと3Aには最難度の入りで、力を温存せず体力的にも精神的にも全力を尽くしてるのが見て取れる。

「オペラ座の怪人」の音楽で滑るフリープログラムでは、ジャンプへの難しい入り方が簡単な入り方から続いているのが見られる。特に、羽生のフリー最初の4Sへはとても簡単な入りだ。次のジャンプも簡単なステップから実行されており、体力の消費を増やさないようにしている。羽生はフリーでも、ショートで見せたような音楽性を見せている。それに加え指摘したいのは、以前の力の抜けた、ぞんざいなスケーティング・スタイルから結弦はやっと抜けたようだ。彼には張り詰めた線が現れた。ジャンプを着氷してからも背中と腕をキープしようとしている。

羽生のフリーでのステップシーケンスはレベル3で「+2」のGOEだった。レベル4には、明らかに体幹の動きが足りていない。ステップシーケンスは、ウォームアップとスケーティングのデモンストレーション、そしてジャンプを後半に移すために前半に置かれている。以前の記事でも書いたが、北米的なプログラムの見せ方を指摘したい。つまり、ジャッジへの強力なアピールだ。単純なスリーターンの後でさえ、振りや目線すべてがジャッジ席に向けられている。その他に私の目に写ったのは、3Lzでの転倒の後に羽生があんなに大きな笑顔を見せたのは無駄だということだ。プログラムはすべて悲劇的なイメージで流れていたのに、ここで彼はその感情から外れてしまった。

ハヴィエル・フェルナンデスはショートプログラムで、素晴らしく音楽的なスタートから、難しい入りとスリーターンからの4Sを見せた。このステップは、この場合、ジャンプ前のリズムを捉えるために行われている。ハヴィエルは、このスリーターンがリズミックな入り方となり、またプログラムにバラエティをもたらすものとなるスケーターの1人である。3Aも難度をあげた入り方をしている。イーグル、スリー、モホーク後のバックスケーティングから。

ショートプログラムのステップシーケンスで、フェルナンデスは、ジャンプでのミスの後で印象が飛んでしまったように思える。しかし、このミスがなくても、ハヴィエルはまだプログラム全体を通じてきちんと体力をコントロールできていないのではないか。ステップ自体は音楽的に、彼のショー・スタイルで振り付けられている。彼のコーチであるブライアン・オーサー譲りの「特製」トウ・ステップが素晴らしく入れ込まれている。それに加え、独特で派手なダンス・ストップが、記憶に残るように、明らかに観客に向けてなされている。しかし、彼がそれを3回ともフェンスの3辺に向けてやったのを見て驚いた。エキシであれば、そんなトリックは観客へのアプローチという意味で説明できるが、競技プログラムでのこのような構成は、映画「ジョン・カーター」のエピソードを思い起こさせた。そこでは、「どうやって観客を惹きつける?」という質問に対し、「大猿を放そう」と答えられた。その1分後、「どうやって観客を惹きつける?」という質問に対し、「2匹目の大猿を放そう」と答えられるのだ。私には、フェルナンデスのやり方はまさにこのシリーズだと思えた。

(続く)

テーマ: フィギュアスケート | ジャンル: スポーツ

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