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[ロシア記事]記録はずっと - 羽生の神々しさ、驚異のボーヤン、着陸したコフトゥン

ロシアSPORT 1でタラソワとの見事な掛け合い漫才を演じてくれたアレクサンドル・グリシンによる論評記事が、ロシア大手インターネットニュースサイトGazeta.ruに掲載されていましたので、一部紹介します。

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記録はずっと


羽生の神々しさ、驚異のボーヤン、着陸したコフトゥン
http://www.gazeta.ru/sport/2015/11/29/a_7924217.shtml
アレクサンドル・グリシン / Gazeta.ru / 2015/11/29


グランプリシリーズの最後の大会は、ファイナルへとスケーターを送り込む最大の大会になることが約束されていた。出場者の中で、ファイナルを目指すものの数は十分以上だった。しかし、この日本の長野での大会は、真剣な争いや、選手の名前で記憶されるものではなくなった。最も鮮やかな出来事は、最終的なプロトコルだけで判断するなら、「戦い」なんてものはまったくなかった種目で起こった。

1968年、幅跳びでボブ・ビーモンが跳んだ8.90mは21世紀のジャンプと呼ばれ、セルゲイ・ブブカやエレーナ・イシンバエワの何十もの世界記録は不朽の飛翔と呼ばれ、グアルディオラ率いるバルセロナは時を越えたチームと呼ばれた…

望めば、記憶や世界の電子網の奥をたどれば、スポーツ界の大事件の例はたくさん見つけられる。フィギュアスケート・グランプリ日本大会も、歴史に残る大会となった。

しかし、発展の新段階となる「ハドロン衝突型加速器」を開始したのは、2シーズン前には熱狂的なファンと注意深い専門家にしか知られていないスケーターだった。中国のボーヤン・ジンは、たった2つのプログラムで、普段は極めて気難しい観客に、4回転ルッツ、そしてさらに3回転トウループとのコンビネーションがもう実施不可能なエレメンツではないという事実を知らしめた。

中国杯後にアレクセイ・ミーシンに「あの中国人は「棒」なんかじゃない。ジャンプだけじゃなく、スケーティングもなんの問題もない」と言わしめたスケーターが、ソチ五輪王者である日本の羽生結弦をして自身のプログラムの難易度を大幅に上げさせたのだ。羽生がキャリアで初めて4回転を2度跳んでしまったショート・プログラム!以前は彼はここまで要求されずとも勝てていたが、今や然るべきライバルが現れたからだ。そして、そのライバルは、ライバル自身の武器である難易度で打ち負かす必要があり、願わくばさらに上を行かなければならなかった。結弦の前に滑ったボーヤンも技術点で世界記録を更新したことを考えると、結弦の前にあった課題は簡単なわけがなかった。

ショートで106.33、そして技術点59.44という、2つの世界記録を同時に達成したのは、然るべき回答だと言えよう!もうライバルはいなかった。他のスケーターは、まるで船尾だけになって世界一周レースのスタート地点に戻ってきたあのウルンゲル船長のヨット「不幸」のように見えた。(※ソヴィエト時代の小説)

フリーでもほぼ同じ様子が繰り返された。ちょっとした追加点は、ボーヤンがバーに触れたのだが、飛び越すことはできなかったことだ。一方羽生は雲を突き抜けて成層圏に突入。その他はただ息もできなかった。羽生のフリーでの滑りは、プログラム実施の標準器になったと言うことができる。結弦がジャンプのエレメントで最大の加点をジャッジから得たのは、今シーズン2回めだ。

最初のときは、そのエレメントはショートでの単独トリプルアクセルであったが、今回ジャッジが理想的だと認めたのは、トリプルアクセルとダブルトウループのコンビネーションだ。フリー技術点の118.87、そして2日間合計の322.40という得点だけでは、傑作の完全な説明にはならない。それはまるで、目の前でクインジの絵が生まれつつあるようなものだった。マクシム・コフトゥンがスマートフォンで撮った長野の月は、SNSの中でまるで偉大な芸術家の筆から現れたように見えた。

次の選手に対し50点近くも上を行ったことは、聖書の「カエサルのものはカエサルに」を思い出させる。こんな演技をしたら、ほとんど神のような羽生のところまでライバルたちは手が届かないだろう。この先数年は彼の記録は破られないのは事実だ。

(後略)

テーマ: フィギュアスケート | ジャンル: スポーツ

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