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マクシム・コフトゥン:自分が「羽生に対するロシアの答え」になるのは、彼に近づけるようになるときだけだ

ロシア選手権で3連覇を果たしたマクシム・コフトゥンのインタビューを紹介します。


マクシム・コフトゥン:フィギュアスケートで人生を終わらせるほどの熱狂的なファンではない


http://www.sovsport.ru/gazeta/article-item/871186
アンドレイ・シモネンコ / Sovsport.ru / 2015/12/29

「4回転を5回跳んでいることに心臓が高鳴ったが、それは誰にも見られていなかった」



(マクシム、2年以上もの長い間、あなたはこの目標に向かってきていましたね。)

ただ、2週間まともに練習すれば良いだけの話だったといういうわけ(笑)。いや、本当はそんなんじゃないけどね、もちろん。目につかないものだ。体力トレーニングに重点を置いて、ジムトレに長い時間をかけた。それでより自信が持てるようになった。毎日、フリーで4回転を3回まとめられるようになりはじめた。それで、それができていることにただ心臓が高鳴ったが、それは誰にも見られていなかった。ただ、ロシア選手権で失敗することを自分に許せなかったのだろう。練習に来た連盟の幹部や、タチヤナ・アナトリエヴナ・タラソワに、何度も自分が滑れることを見せた。抑えきれず、4回転3回と2つのスピンをネット動画で配信したりもした。でも、いずれにせよ、練習ではできていても、大会で見せなければならなかった。そして、今回やり遂げた…自分ができるということを認められるだろう。


(しかも、同じ日のフリー前の午前練習でミスもあった上でですからね。)

トウループがうまくいかなかった。サルコウはミスなくできていた。トウループは、10回くらいパンクしたんじゃないかな。ずっと質の良い3回転を、次から次へと。どうしてここに留まっているのか、わからなかった。フリー前のウォームアップでも同じ。3回転、3回転、3回転…。結果としては、演技ではまとめられた。その日出初めてのクワドトウが跳べたんだ。ミーシンが言っていたように、必要なときに、必要な場所で。


(頭には悲観的な考えが浮かびそうでしたか?)

これまでのキャリアの中で、練習ではひどかったのに良い演技になったというのがたくさんありすぎる。だから、そういったことには意味を見出さない。


「滑っているときに、みんなが笑うのが聞こえた」



(「羽生に対するロシアの答え」になったと意識できましたか?結弦はGPS日本大会とGPFで、両プログラム合わせて4回転を5回跳んでいます。今回、あなたも同じだけ跳んだわけですが。)


そんな風に考えたくはない。自分が「羽生に対するロシアの答え」になるのは、彼に近づけるようになるときだけだ。羽生のクリーンな演技と自分のクリーンな演技の差が18-20点くらいの頃もあった。そのハードルに近づいたときには、何か話すことができるだろう。今はただ自分の道を進むだけ。それぞれの道を交錯させたいとは思わない。自分にはロシア選手権での課題があって、それをやり遂げた。それが一番重要なことだ。


(「モルドヴィアン・オーナメント」の後、演劇的なフリープロは、難度の高い技術をミスなく実行することと、俳優としての技能が一体となるときにだけ、その効果を発するとおっしゃっていましたね。エカテリンブルクではそれが初めてうまく行ったと言えるのでしょうか。)

その通り。プログラムそれ自体が、とても助けてくれた。遊びがなくちゃ、どうにもならないプロだ。それで、観客と遊んだんだ。なんて歓びだったのだろう!みんなが笑うのが、何度も聞こえた。観客が喜んでくれているのが見れた。お祭りにしたかった。エカテリンブルクに自分を見に来てくれた人たちは、何百万人もの日本人より多くの意味がある。日本では落ち着いて演技しているけれど、ここではとても緊張した。
(※訳注:コフトゥンはエカテリンブルク出身)


(地元でのプレッシャーに耐えられない人も多くいます。あなたも、2ヶ月前のエカテリンブルクでのロシア・カップ予選では、最高の演技とは言えませんでした。)

その大会で、ロシアカップ予選にはもう出たくないと思ったよ。どうしても好きになれない…。空港での出迎えもないし、音源は自分で担当に渡さなくちゃいけなくて、後でもらうのを忘れてしまった。普段は選手登録のときにすぐに渡すんだけど、ロシアカップでは違っていて。リンクも用意ができてなくて、すべてホッケー用のようだった。観客もいない。こんなプログラムを観客なしで滑るの、想像できる?トレーニングルームもなくて、こんな石の上を走ってたんだ(※と、足の下のタイルを指差す)。石の上を走っちゃいけないのに。つまり、そんな大会はずっとなかったというわけ。


「大きく足を踏み外しても、ほかの人より早く我に返れる」



(怪我のためシーズンインが遅れたという、大変なシーズン開始や、GPSでの失敗などもあり、ロシア選手権ではうまくいくとお考えでしたか?)

予想は何もしなかった。ねえ、たぶん、みんなが考えてるのとは違った考え方をしてるんじゃないかな。自分は、フィギュアスケートで人生を終わらせるような熱狂的なファンじゃない。いつも、キャリアを終えた後はなにか違うことをしよう、人生にはスケート以外にも大切なものがたくさんあると心に留めている。もっと大きななにかがあるという意味で。だから、頭のなかでぐるぐる回ったりしない。仕事に来て、自分の課題を実行して、それがうまく行ったら喜ぶけど、それだけのこと。フィギュアスケートだけが世界に存在しているというスケーターもいるかもしれない。キャリアを終えることができない人もいる。かつて期待をかけられたけれども、長年低レベルで滑っている人もいる。ただ、人生で何をすべきか知っていないだけだ。そういった人たちにとっては、幸せを感じるために大会に出るのが必要なのだが、自分は、自分の仕事が素晴らしく実行できたときに嬉しく思う。


(つまり、4回転を5回クリーンに跳べるという瞬間は、夢にも思っていなかったようなものなんですね。)

4回転を5回跳ぶというのが夢だった。個人的な、自分に課していた目標。それとは違うことを言っている。フィギュアスケートで大きく足を踏み外しても、ほかの人よりも早く我に返れるということ。


(今回、夢がかないました。次はどんな目標を立てますか?)

まだ考えてない。

テーマ: フィギュアスケート | ジャンル: スポーツ

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