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ドミトリー・アリエフ:今は羽生を追いかけなくてはいけない(3)パトリックや結弦のようなトップ選手の「殺し合い」を僕たちは見ている

ドミトリー・アリエフのインタビュー3回めです(全4回)。今回の部分は特に面白くて、フィギュアスケートと他の競争競技との違いについて、選手の素直な見方がそのまま出ていると思います。クロカンからの転向(ではないですが)のアリエフだからこそ、わかりやすく伝えられるのかもしれません。

ドミトリー・アリエフ:今は羽生を追いかけなくてはいけない(1)結弦が滑っているレベルにまで成長できる
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ドミトリー・アリエフ:子供の頃はノールトゥグを追いかけていたけど、今は羽生を追いかけなくてはいけない


http://rsport.ru/interview/20160224/897981844.html
アナトリー・サモフヴァロフ / R-Sport / 2016/2/24

続き


トップ選手は自分を譲らない



(練習では、自尊心の強いライバルたちはときおりお互いを「殺し合う」ことでしょう。あなたも自尊心が強いようですが。)

パトリックや結弦のようなトップ選手は、そういった場合に何をすべきか知っている。彼らは氷上練習だけでなく、ウォームアップのときでさえ「殺し合い」をしているから。僕たちジュニアも彼らを見ていて、同じようにしようと努力している。リンクに入る前に、ライバルを群れから追い出し始めないといけない。視線だけでも他のスケーターに影響をあたえることはできるかもしれない、普通は目が合ったりはしないけど。


(ボクサーのような?)


似たようなところはある、ボクシングみたいにいつもじゃないけど。今、フィギュアスケートではそれはほとんどなくなってる。選手は仲が良くなってるから。リンクの外では、僕ら男子はお互いに仲良くしてる。だから、僕たちの場合の「殺し合い」は、しっかりと、正確にウォームアップするということ。人のことを見て同じことをしてみたいと思ったり、そんなことを考えながら脇ばかりみているうちは、調子が狂ってしまう。以前はそんなトリックがよくあったらしいけど、それについても対応する技術が必要だ。


(あなたには「一番の」ライバルはいますか?)

まだ誰かそれなのかもわからない。


(だいぶ前ですが、サッカーのスパルタク-CSKA戦の前に、ヴォイツェフ・コヴァレフスキとイーゴリ・アキンフェエフの2人のゴールキーパーに質問したことがあります。CSKA側に、「最後の瞬間まで負けているときには、相手のペナルティエリアまで行きますか?」と尋ねたら、「スパルタクには一度も負けたことはない!子供の頃も、若いころも、今も負けない」と答えたのを覚えています。)

僕はまだ、自分の「競争相手」を決められるほどのレベルのスケーターじゃない。ほら、羽生結弦は記録をたくさん持っていて、大雑把に言えば今現在ライバルはいないわけだけど、競争相手が現れたら、また何か新しいことに着手するだろう。羽生はトップ選手だから。トップ選手は自分を譲らない。そういうレベルになって初めて、原則的な議論が出てくる。僕は世界のフィギュアスケートのトップ選手の仲間たちからはまだ遠いところにいる。うん、そんなライバルはまだいないよ、僕が登りつめたら、そのときには、ライバルに会えるかもしれないね。


(しかし、ジュニアでは「切り傷」はあったのではないでしょうか。あの山本草太とか。)

宇野ソーマ(注:原文ママ)とは交錯したことはある。1年前の日本でのグランプリで。でも、それは違う。以前、国内大会では、トップ3を占める3人をたたき落としたいと強く思っていた。誰がトップ3に入っているかを知っていて、トップ3に入り込むことだけが、僕の夢であったロシア代表の座を確保するものだった。そして、1位がサーシャ・サマリンになって、僕は2位、3位はもう覚えてないけど、つまり、たたき落とすことができた。

今、僕はジュニアのトップ3にいる。でもそれは人を斬りつけることではなくて、表彰台を賭けた戦いだ。やはりフィギュアスケートはここがスキー競技とは違う。僕がスキー選手だったときは、(オリンピック2度の金メダリストである)ペッテル・ノールトゥグに勝ちたいと強く願っていた。まだ僕が小さかった頃は、ノールトゥグにまでは誰も届くことができなくて、彼には独自の戦術があった。僕はその戦術を利用して走ろうとしたんだけど、でもフィギュアスケートに走って逃げてしまった。


(俗っぽい質問ですが、ノールトゥグと羽生のどちらの方が追いつきやすいですか?)


どちらも美しく、違う競技の中のトップの個性だ。うーん、答えられないよ。羽生結弦は狂気のレベルだし、ペッテル・ノールトゥグはクレイジーなレベル。一番難しい問題。


(スキーは止められたのでしょうか?)


うん、ほとんど。年に1回くらい。リレハンメルに来る2週間前に、クロスカントリーの大会に出て優勝した夢を見たよ。この夢が何を意味してるのかはしらないけど、暗示ではないと思う。


(以前、バイアスロンの選手はクロスカントリーで成功しなかった選手だと言われていましたね。)

僕にとってはバイアスロンはバイアスロンで、クロスカントリーは特別な種目。今でもまだ個人的に知ってる選手を応援してる。父の教え子であるアンドリューシャ・パルフェノフとか、スタス・ヴォルジェンツェフとか。弟も彼らと一緒のチームで滑ってる。

続く


テーマ: フィギュアスケート | ジャンル: スポーツ

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コメント

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貴重な情報をありがとうございます。
アリエフがクロスカントリーをやっていたとは驚きです。クロカンの男子といえば素朴で男っぽくて、ホッケー選手以上にフィギュアとは遠い存在のように思われます。
まさか羽生君がかの超人ノールトゥグと比較されることがあるとは。。。
今後アリエフ選手を見る目が変わりそうです。

2016/02/28 (Sun) 17:45 | 悦 #mQop/nM. | URL | 編集

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