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ドミトリー・アリエフ:今は羽生を追いかけなくてはいけない(4)「仮面の男」のヤグディンの動き1つ1つを真似していた

ドミトリー・アリエフのインタビュー第4回、最終回です。まともなリンクがない街でスケートをしていた彼の方法論(?)が明かされています。

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ドミトリー・アリエフ:今は羽生を追いかけなくてはいけない(4終)「仮面の男」のヤグディンの動き1つ1つを真似していた



ドミトリー・アリエフ:子供の頃はノールトゥグを追いかけていたけど、今は羽生を追いかけなくてはいけない


http://rsport.ru/interview/20160224/897981844.html
アナトリー・サモフヴァロフ / R-Sport / 2016/2/24

続き


侮辱されるのは嫌いだけど、喧嘩は好きだった



(お父様には厳しくしつけられましたか?)

うん、厳しかった。でも中道を守ってた。僕が悪いことをすると、働いてる人の前で丸裸のお尻を縄ではたかれた。良いことをして目立ったときは褒められた。


(「悪いこと」とはどんなことでしょうか?)

いろいろたくさんあったから、思い出さないほうがいい。あんまりお行儀良くないものしかないからね。


(ロシア代表元キャプテンのアレクセイ・スメルチンは、バルナウルにいた子供の頃、お父様にエレベーターに乗るのを禁止されていたそうですよ。)

僕が特に禁止されたことはなかったよ、ただ乱暴には罰があっただけ。


(喧嘩は集団での殴り合いとか。)

喧嘩について父は特に知らなかったと思う。喧嘩はあったけど、集団じゃなくて、クラスメートと1対1とか。いつも自分を守ることはできた。ただ、性格で、ひどいことを言われると黙っていられなかった。問題は平和に解決すべきなのは知ってるけど、奴らがハードルを踏み越えてくることもあって、言葉で返すことは少なかったね。なんか、ジャージで歩いてる奴らで、髪は短いのに前髪だけおかっぱみたいなのがいたんだけど、絶対に理解できないね。僕が奴らが行ってるような男じゃないと、自分に証明して、奴らにちょっと教えてやらなくちゃいけなくなった。鼻を折って、歯を抜いてやったよ。バカにされるのは嫌だけど、喧嘩は好きだった。本当に。家にボクサーグローブがあって、ときどきパンチの練習をしてた。父がテコンドーをやってて、特別なサンドバッグがあったから、肋骨の正しい打ち方を教えてくれてたんだ。


(つまり、そのときに正しいエッジ(注:「肋骨」と同じ単語)が仕込まれたんですね。)


そうそう、フリップのね。


(テコンドー流といえば、右足を高く振り上げてフライングスピンに入るデスドロップがありますね、得意なんじゃないですか…?)


ジェーニャ・プルシェンコがときどきショーでやってるやつでしょ、僕はやってないけど。


(子供の頃、凍った湖で練習をされていましたね。ジャンプをして湖に落ちてしまったことはないですか?)

僕がとてもちっちゃな頃だし、ウフタの氷は、車でも落ち着いて走れたほど厚いから。湖でも、前向きのクロスはすぐに覚えたし、雪の中でちょっとしたステップや、ステップからのジャンプをやろうとしてたよ。


(今はそこには戻ることはないのですか?)

もうどこにあったのかも覚えてない。ウフタも忘れかけてるし。でも最近、湖の後に移ったリンクには寄ってみた。簡単な倉庫見たいなところで、中にはフェンスに囲まれた空き地が2つあるんだ。ノスタルジーが押し寄せて面白かったし、結構楽しかったけど、倉庫の中は外より寒かったんだよね。


(天然の氷で滑っていたフィギュアスケートの昔の映像を見ると、子供ころの自分を見ているようになりませんか?)

そうでもないよ、映像ではみんな素晴らしい形を描いて滑っているけど、僕は天然リンクのときはペンギンみたいに走ってただけだから。


(誰にスケートは育てられたのですか?)

ウフタ住んでいて、3回転ジャンプのことなんか何にも知らなかった頃は、VKontakte(注:フコンタクチェ:ロシアのSNS)で捕まえられる人なら誰にでも、ジャンプを教えてほしいとお願いしてた。トリプルルッツを跳んでた友だちメッセージを書いたら、彼は「片足に巻きつけて、とか」って書いてきたよ。でも全然できなくて…。テレビでもっと小さな頃のユリヤ・リプニツカヤを見てた。それから、リョーシャ・ヤグディンの「ウィンター」、僕の大好きな「仮面の男」。父が仕事に出掛けて、母はソファに座ってテレビを付けて、僕は自分の部屋でヤグディンの映像を見終えて、そのままじゅうたんの上で、靴下とパンツ姿で彼の動き一つ一つを繰り返して、ほとんどそのままの通りと言えるほどにまでステップを踏んでたよ。ヤグディンがトウループに入ったら、僕も真似をして、3回転へと跳び上がるんだ。でも跳べなかったけどね。そんな感じで毎日毎日。真似して真似して、疲れもせず飽きもせずに。ステップが終わるとスピン。回転して、タンスを倒したこともあったよ。


(では、氷上ではされないのですか?)

「仮面の男」?あんな傑作を滑れるのはヤグディンだけ。誰も同じ滑りなんてできない。


(例えば、ヤグディン生誕50周年祭でそのプログラムを滑って彼を喜ばすことはできませんか?)

もしヤグディンが嬉しいならコピーはできるけど、ソルトレイクシティの「仮面」2002は誰にだって影響を与えることはできない。


(将来の「自身の」何らかの姿を想像していますか?)

最近は古典が好きで、でもハヴィエル・フェルナンデスのような娯楽的なものではなくて。最近、チームのスケーターでもある友だちのところで音楽を聞いて、「仮面の男」のことを思い出したんだ。「仮面の男」ではなかったんだけど、とても似たところがあったから。ちょうど4回転ジャンプに入るところだったけど、その曲ですごく自分が盛り上がったんだ。次のシーズンは、そんな感じのもうちょっと厳格な感じのを試さないとと思ってる。人が自分の街を戦って取り戻すような映画の曲で、スケーターで言えばジャンプを取り戻すような。そんな気分にさせてくれる、テ、テ、テ…。

(…ターミネーター?)


そんな感じの。身体がスケート靴と直接癒着してしまってもがく、みたいな。こういった想像は、まず最初に夢を見て、その後さらにその先を夢見れるように、重要な一歩を踏み出すのに役に立つと思う。

(終)

テーマ: フィギュアスケート | ジャンル: スポーツ

アリサ・フェジチキナ:「かわいらしい女の子」を演じてる(前)練習でうまくいかないと、リガの怒りを思い出す | Home | ドミトリー・アリエフ:今は羽生を追いかけなくてはいけない(3)パトリックや結弦のようなトップ選手の「殺し合い」を僕たちは見ている

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